イチオシレビュー一覧

雨への思いのバロメーター

本作は、よくある婚約破棄や聖女という要素を含んでいながら、天候の恵みに対して恵まれている程にそれを軽んじ、恵まれていないほど敬い渇望するという人間の心理が表現されています。そして、それは読み手である人間にも当てはまる事で、水の惑星と言われる地球において日常生活に必要な水に事欠く地域の人々に比べて「湯水のように」と言う表現を持ち、災害がなければ水に不自由しないこの国に住んでいる私たちにも当てはまります。その意識の度合いによって本作の読後感は気になるポイントが変わりますので様々と思いますが、今年の梅雨の降雨不足が人手の水やりで補えずに育ちの悪い作物を目にしている自分にとっては読後に人の自然に対する驕りや無力さなど考えさせられるものがあり、お勧めしたい作品です。

リアリティは薄い。

  • 投稿者: siina417   [2017年 09月 11日 23時 13分]
設定に色々無理があり過ぎてお粗末。

ですが頭空っぽにして童話的めでたしめでたし、
と読むにはいいかもしれません。

天候使いという、国を滅亡にまでおいやる様な能力を持った人間がいるにも関わらず(過去の文献にもある)それに対して何の対策もとっていない様子。

普通国レベルで囲って教育を受けさせるか始末するレベルかと。

敵国に潜り込ませれば労せず国をほろぼせる能力ですよ?

それをほいほい送り出すとか正気の沙汰ではないし、その後何もわかっていない王子を残して王位を辞するとか、あからさまに民草見捨ててますよね。

登場人物全てが胸糞悪く読後感も最悪です。

教訓めいた作品だと思いました

雨乞い師の能力を持った女主人公が
その能力の仔細を知らぬ婚約者に疎れて隣国へ行き幸せになる。
この作品の基本骨子は良くあるハッピーエンド物語です

ですが、裏側を見ると
・主人公の生まれた国は水に溢れている。
・隣国の大国は干魃で滅亡の危機に陥っている。
その上で
・主人公が隣国に行くと、生まれた国は干魃に見舞われ
 隣の大国は水の豊かな国になる。

要するに、この主人公の能力は無から有を作り出すのではなく
他から降雨能力を奪っているのでは?という推測が生まれます。
ですが、主人公はその様な事は知らず幸せに暮らしました。

もしかしたら、隣国の王子はこの事を知っていたのかもしれませんね。
労せず隣国を併呑した訳ですから

童話としてみたら〇

  • 投稿者: pomu   [2017年 09月 03日 00時 21分]
この作品の世界では、天候を司る能力を持つ人間がでてきます。

天候を操れるように鍛えなければ、司る能力の暴走で干ばつにもなるし、洪水にもなるような、そんな不安定な世界。
その世界で、天候を司る二人の女がでてきて、それぞれの行動で国が助かり、国が滅びます。


大きな力は、コントロールするものによって良くもなるし、悪くもなるということが学べる。そんな作品です。


ただ、違和感バリバリな展開が多く、読後感は最悪。
矛盾に疲れて読まなくなるかも!そんな作品でもあります。
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