イチオシレビュー一覧

　基本、敵役がボーリングピンのように飛んでいく俺Tueee系の作品は読まないのですが、この作品は別物。生まれながらの天才が挫折や失敗を踏まえ、謙虚かつ着実に物事を推し進めていく神殺しの物語。主人公に限らず、どの人物も熱いのが良い！

　少々ネタバレも入りますが、西洋風な世界に散りばめられたSFチックな世界の秘密など、私の趣味に合致していますので、レビューを書かせて頂きました！！

　自他ともに認める神童が挫折し、ちょっと卑屈担ってしまうが、そこからしっかりと成長していく物語。

　特に惹かれたのが、初めて自分以外の天才と会った戦いや邪神との戦いが、戦いの中の心の動きがしっかりと熱い。
　その後にも再会した天才との戦闘って、これだけでも熱いしその内容も良い。

　傲っても卑屈になっても心に熱いものがある主人公ハインとその戦いが、面白く読める。描写や戦闘の流れもしっかりしていて、楽しく読めます。

主人公、ハインリヒ＝セイファートは銀色の髪で生まれたがために、周囲から神童ともてはやされていた。

見た目だけでなく、実際に天才だった彼はさらに周囲から持ち上げられることになる。喜ぶ両親をよそに、本当に浮かれていたのは主人公で、自分で自分のことを「神童」と呼んで憚らないくらい調子に乗っていた。

そんなある日、自分よりも才能のある者と出会い、彼の自信は木っ端微塵に砕けてしまう。

本作は、そんな主人公が成長していく話です。

強くなっていったり、成り上がっていく作品というのは数多くありますが、主人公が精神的に成長していく作品というのものには、なかなか出会えないものです。

本作では、挫折をしてしまった人間が一回り成長するところが、等身大の人間として描かれています

なろう系でよくある、神様からもらったチートでイキり散らかす主人公に飽きてしまった方は、是非一度目を通してみてはいかがでしょうか